1. 京都ものづくり企業ナビ
  2. 企業名検索
  3. 株式会社山崎商店

株式会社山崎商店

地域 上京区
業種 32:その他の製造業
50音 ヤ行

の仕事

“京からかみ”とは、いわゆる木版画です。彫刻した板木の上に絵の具をのせ上から和紙を伏せ、手でやさしく柄を移します。機械印刷にはない、色の濃淡が味わいです。天平時代、日本と中国の貿易が始まり、輸入された紙が「からかみ」の原点です。当時からかみはとても希少価値が高く、貴族の間で写経の料紙として大変重宝されていました。
日本の伝統的な素材『和紙』を活かしたおしゃれでモダンなふすま紙 『京唐紙』で、お好みのインテリアスタイルをお作りいただける様、お手伝いを致します。

自慢の逸品

今までの障子紙は「破れるもの」というイメージが有りましたが、Pet素材を和紙でサンドした「破れない障子紙」が開発されたことにより、この紙にからかみの紋様を押した「唐紙障子」が注目されています。
現在、唐紙サロンにふすま紙をお求めに来られたお客様の約3割の方に「唐紙障子」をご注文頂いております。
障子にお使いになられる他に、 透過性があるということや、ある程度の硬さがあること、市販のでんぷん糊ので接着が可能だということから、照明や家具、小物などを自作されるなど、用途は多彩です。

技術者の思い

日本の伝統技術を受け継ぎ、木版による奥深い手仕事の面白味、意匠の美しさを後世に伝える為、版木彫刻から唐紙の製作まで、一貫して行っています。
二つと同じ物がない仕上がりと、独特のやさしい風合が奥深い手仕事の面白みです。
  1. 「根気良く」 「ハチミツ状に」

    唐紙作りは早朝からの「布海苔炊き」から始まります。 一晩、水に浸し軟らかくしたふのりを焦がさない様、火加減しながら混ぜ続けます。
    昼過ぎにようやく「裏漉し」します。時間をかけて炊き上げた「布海苔」は、ハチミツの様になめらかで、少しずつ糸を引きながら漉されていきます。
  2. 「経験と勘」 「気温と湿度」

    絵具を刷毛で篩(フルイ)に移します。この時、のり盆で絵具に水を加えながら、作業を進めます。
    毎回、紙に吸われた水分と蒸発した水分を減った分だけ、絵具と一緒に補って版木の状態を一定に保ちます。季節、天候に合わせた水分量とのり加減がポイントです。
  3. 「先人の知恵」「紙質と柄」

    深彫りされた木肌に絵具を馴染ませます。
    絵具が均一に乗る様、篩を何度も動かします。
    篩は丸く湾曲させた薄板にガーゼを張った簡単な道具ですが、昔から唐紙作りに欠かせません。
  4. 「手で優しく」 「手際良く」

    唐紙文様は、天地左右に柄がつながるようにデザインされています。1枚の襖を作るのに紙を送り、版木を左右に動かして24回もの摺り作業を繰り返します。大変手間がかかりますので、手際の良さと持続力が求められます。
  5. ようやく完成

    摺り上った唐紙は、竿に掛け乾かします。二つと同じ物がない仕上がりと、独特のやさしい風合が奥深い手仕事の面白みです。

どんなところに使われているの?

旅館や邸宅等など、襖だけでなく、壁や天井等色々な部分にご利用頂いております。
  • 打ち合わせ

    本社ショールームにてお客様と紋様のデザイン、原紙の色、摺りの色などの打ち合わせをします。

  • 調査

    伝統的な文様を探し調べ、現代的なアレンジを加え原画を作成します。

  • トレース

    デザインを版木にトレースし深く掘り込んでいきます。

  • 作成

    彫り上がった版木に絵具を作り原紙に摺りこんでいきます。

  • 貼り付け

    襖は勿論、壁や扉、天井などに張り付けていきます。

  • 完成

    完成。お客様のイメージされていた空間が出来あがります。

会社概要

事業内容 和紙・京からかみ製造販売 表具材料卸
設立 2006年
代表者 山崎 公資
所在地 〒602-8014 京都市上京区室町通出水下ル勘解由小路町148-8
電話番号 075-451-8223